刺し子研究室

刺し子の始まりやさまざまな地域の刺し子、技法の違いなど歴史や背景をご紹介します。
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刺し子の歴史はとても長い

刺し子は「布を再生する技の総称」です。

歴史は古く、飛鳥時代頃から続くもの。

重ねて補強することで布が強度を取り戻すとともに、布に空気の層を作り寒さから体を守る保温にも役立てる、生活の中から必要に迫られて生まれた技法が刺し子です。
仕事着も布団もとにかくツギハギして、布を大切に使うのは昔は当たり前のこと。

SDGs「つくる責任 つかう責任」につながると感じます。

刺し子と刺繍の違い

刺し子は刺繍の一種として人気の手芸ですが、本来の役割は模様の美しさではありません。


刺し子は限られた材料で補う修理技術。

生活に必要なもの。
あるもので補う目的から生まれた遊びです。

一方、刺繍は暮らしが成り立った先にある楽しみです。

更に付け足すと、生死を分ける切実な背景もあります。

刺し子は凍死の回避。重ねた布をしっかり繋ぐ機能性重視。


刺繍は飾り、ファッション。アート。美の追求。

漁師や海女の魔除のお守りだった

海は未知の恐怖に満ちています。仲間に化ける魔物がいると恐れられました。
海女たちの手甲やハチマキ、漁夫の褌に無事帰ってこられるよう魔除けの意味を込めて刺し子をしていた事がわかる資料が残されています。
船の上で寒さから身を守るだではなかったんですね。

トモカツギ、
麻の葉模様は仲間に化ける魔物

江戸の火消しはヒーローみたい

!要修正!詳細調査中
江戸時代、火消しの身を守った刺し子の半纏。

複数枚布を重ねるのは補強のためだけでなく、被った水を含む役割もありました。

火傷しないようビッショリ冷たい方が、寧ろありがたいですものね。
火消し半纏を補強しカッコよく刺し子するのは、なんと職人さんでした。

まるでヒーローコスチューム!

#刺し子雑学

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#ルーツはリユース #古き良き文化

#日本文化好きな人と繋がりたい

重い橇を曳く防具の刺し子

一目刺しは山形県庄内刺し子の技法。

中でも山形県最北部の遊佐町の刺し子は更に特徴的で「遊佐刺し子」と地域の名で呼ばれています。

下級武士のプライド

山形県米沢市に縁ある刺し子文化
「米沢花雑巾」とは、米沢藩下級武士の足拭き。
武士でありながら開墾に駆り出されプライドは低下…そんな夫とは逆に妻たちの士気が上がり、雑巾と呼ぶにそぐわない華やかさから後に花雑巾と命名された。