2018/06/03 20:00
刺し子のアトリエgypsophila(ジプソフィラ)よりこんばんは。
店長で作り手の木内しおりです。
今日のタイトル、今時の若者はわかるまい(笑)
懐かしいあのCM風にしてみました。
イベント出展している時あるあるなのですが、
よくお客様に「あら〜こぎん刺しね」と言われます。
が。
私はこぎん刺しを取り入れたものづくりをしていないのでいつも声かけに大変困っています。
何言ってんの?
こぎん刺しでしょ?
刺し子といえばこぎん刺しでしょ?
過半数以上の方がそう思われるかと思います。
でも、実はこぎん刺しってこの記事のタイトル通り
「刺し子というジャンルの中の一部」なんです。
日本全国各地に残る刺し子のうちの一種で
青森県津軽地方に古くから伝わる伝統技法なのです。
きっとピンとこないと思いますので
その違いはと言いますと
こぎん刺しには独特のルールがあります。
(写真は私物・弘前こぎん研究所さんのコースター)
このコースターの写真をよーくご覧くださいませ。
これこそこぎん刺しを見分ける方法!
こぎん刺しは、糸は全てヨコにしか刺しません。
更に布=織物の目の数も奇数で拾うのがルール。
そんなヨコ縛りがあるのに、信じられない種類の模様が存在するようですからビックリ!
しかも電気のない時代にどうやってそんな細かい作業をしていたのでしょうね。
想像するだけで目がショボショボします(*_*)
・こぎん刺し(青森県)
・南部の菱刺し(岩手県)
・庄内刺し子(山形県)
は3つ合わせて「日本三大刺し子」と呼ばれ、特に有名な刺し子。
しかし私が刺すのは庄内刺し子の模様は一部あるかなぁというくらいで、あとは着物でおなじみの模様やおめでたい物に施されたり魔除けの意味を含んだり生活に密着した道具を模した模様、植物や風景を表した模様だったり。
本屋さんで手に入る書籍の模様をアレンジした物がほとんどです。
将来的に刺し子と呼ばれるものを全部まとめて作品に反映できる日が来るよう、まだまだ精進したいと思っています。
ということで、こぎん刺しは大きな刺し子という枠の中の1つなのだという事、伝わりましたでしょうか。
なるほどね〜と思っていただけましたら嬉しいです!